染井吉野と不定根

今日は肌寒い日となり、一気に開き始めた桜も、ちょっと動きを止めてしまったような感じです。
染井吉野の見頃は、土日でいえば、来週に持ち越しです。ちょうど入学式の頃になりそうなので、よかったですね。
たてかわ桜

境内の桜で一番知られているのが「縦皮桜(たてかわさくら)」です。染井吉野などは幹の皮が横に走りますが、この桜は松の皮のように縦に走ることから、その名があります。
徳川家光公の乳母春日局が、父斎藤内蔵介利三の菩提を供養するために植えられたもので、春日局は黒谷にあるお江の方の供養塔にお参りするという名目で、父利三のお墓参りをされていたそうです。
斎藤利三は明智光秀の重臣でしたが、本能寺の変の後、滋賀県堅田で秀吉軍によって捕まえられ、市中引き回しの後に六条河原で処刑された上、光秀と利三の首と胴体は繋がれて三条粟田口で改めて磔刑となりました。その首を親交の深かった真如堂の僧 東陽坊長盛と画家の海北友松が奪って持ち帰り、真如堂に葬りました。
東陽坊長盛・斎藤利三・海北友松は共に千利休の門人で、真如堂に眠っておられます。