賓頭盧(びんずる)さん

今日は土蔵に仕舞ったままになっている「賓頭盧(びんずる)」さんの修理を検討するために、仏師の人に見て貰いました。
賓頭廬尊者は、お釈迦さまの弟子、十六羅漢の一人で、神通力が大変強い方でした。お釈迦さまから人々を救うことを命じられた説話から、いち早く駆けつけられるようにと、どのお寺でも外陣にいらっしゃいます。
「撫仏(なでぼとけ)」といわれ、自分の痛いところや治したいところと同じところを撫でることで、その神通力にあやかり治していただくという信仰があります。
真如堂でも、かつては外陣におられて、撫でられていたのでしょう。明治時代の会計簿には、賓頭廬さんのお賽銭の記録があります。
土蔵に入られてから、ひょっとしたら100年くらいは経つのかも知れません。右側が古くて、ひょっとしたら400年ほど前のものかも知れないらしく、左側はそれが痛んだので新しく作ったのかも知れません。それでも江戸時代のようです。
もう一度外陣にましまして、皆さんに撫でられ、皆さんを癒してあげて欲しい。そう願って、出来れば来年度にでも修理をしたいと思っています。