建築

江戸時代に再建された本堂(重文)や三重塔など、建造物の見どころをご紹介します。

  • 重要文化財
  • 江戸時代

本堂

度々の戦火で焼失し、享保2年(1717年)に再建されたのが現在の本堂です。7間4面総欅のどっしりとした本瓦葺の入母屋造で、使われている建材には「○○家先祖代々菩提の為」と記されています。本堂正面に掲げられた「真如堂」の大額は、享保11年(1726年)に宝鏡寺宮から寄付されたものです。本堂上部の欄間には中国の神話「八仙過海」をモチーフにした意匠が彫られています。
本堂内部は自由に拝観いただける外陣(げじん)と、金箔の天蓋や瓔珞(ようらく)で厳かに飾られた祈祷や修行の場である内陣(ないじん)、さらには御本尊の阿弥陀如来がまつられた須弥壇(しゅみだん)がある内々陣(ないないじん)に分かれています。外陣と内陣との結界には、大涅槃図(3月)、観経曼荼羅(11月)が飾られます。また、内陣左脇の仏間には、中央に文殊菩薩像、両脇に天台大師像と伝教大師像がまつられています。

  • 京都府指定文化財
  • 江戸時代

三重塔

文化14年(1817年)に再建。多宝塔をまつった本瓦葺で高さは約30メートルある、真如堂のシンボル的な建造物です。現在は中にお入りいただけませんが、紅葉とも新緑とも、雪景色でも写真映えのする趣深い古塔です。

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  • 江戸時代

総門

元禄8年(1695年)完成。真如堂西側の神楽岡(吉田神社)の神々が夜にお参りに来る際につまずかないように敷居がないとされています。赤門と呼ばれて親しまれています。

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  • 江戸時代

元三大師堂

元禄9年(1696年)完成した、元三大師良源をまつる大師堂です。地元の人たちが琵琶湖疏水工事に感謝を込めて寄贈した石灯籠が前に置かれています。

  • 京都府指定文化財
  • 江戸時代

鐘楼堂

元禄年間の建立当時は極彩色で今も部分的に名残があります。梵鐘は宝暦9年(1759年)に竣工したもので、直径171センチ、高さ285センチ、重さは約3.1トン。第2次世界大戦中に金属供出に遭いましたが無事に返還されました。鐘に刻まれた撰書には「正保年中に住持純海大僧都が無銘の鐘を作ったものの、音が不調だったので、現住持の尊興大僧都が浄財を募ってこの鐘を作らせた」と記され、鐘の内側に寄進者名が彫られています。